アブデラティフ・ケシシュ監督の映画「
アデル、ブルーは熱い色」を観ました。
現代のフランスが舞台。
高校生のアデル(アデル・エグザルホプロス)は1年先輩のトマ(ジェレミー・ラウールト)とのデートに向かうが、道中で見掛けた青い髪の女性(レア・セドゥ)に心奪われてしまう。その後、アデルはトマとベッドを共にするも、気持ちが乗らず別れてしまう。また、友人のベアトリス(アルマ・ホドロフスキー)からキスされたアデルは彼女に恋愛感情を抱くが、ベアトリスにその気は無かった。
意気消沈するアデルを、友人で同性愛者のヴァランタン(サンドール・ファンテック)がゲイバーに誘うが、居たたまれなくなったアデルは1人バーを出る。そしてアデルがふと足を踏み入れたバーにはレズビアンが集まっており、以前見掛けた青い髪のエマも居た。エマは美術学校の生徒で、アデルとバーカウンターで語り合うのだった。
後日、エマがアデルを高校に訪ねて来る。エマはアデルを公園に誘い、そこで彼女をデッサンする。アデルは高校でエマとの関係を取りざたされ孤立するも、エマとの交流を続け、ついに2人は結ばれる、といったあらすじです。
ジュリー・マロの漫画(グラフィックノベルとか呼ぶらしいです)「ブルーは熱い色」を原作とした、3時間に渡る長編実写映画です。
原作は読んだ事が無いので、どういうものかは分かりませんが、本作はアデルとエマの女性同士の恋愛を丁寧に描いています。
しかし本作を観て驚いたのは、3時間で映し出される大半は、アデルの顔のドアップなのです。アデルの表情で語られていく物語なのです。
エグザルホプロスは特別な美人というより、どこにでも居そうな普通に可愛い女の子なのですが、ポテッとした唇の口は常に半開きで、その表情は観ていて飽きないのです。
当然の様に(笑)セドゥとの絡みを期待して観たのですが、エグザルホプロスの顔芸に魅了されました。
子供は観られない(18禁)大人の為の映画ですが、大人の中でも、青春が遠い日になった様な大人の方におすすめです。
青春のほろ苦さ、若き日の挫折を描きながらも、その先にちょっとした希望を感じさせる傑作です。