マシュー・ヴォーン監督の映画「
キングスマン」を観ました。
現代の英国ロンドンが舞台。
エグジー・アンウィン(タロン・エガートン)は幼い頃に父を亡くし、地元のギャングのボスである継父ディーン・ベイカー(ジェフ・ベル)の下で自堕落な生活を送っていた。ディーンの手下の車を盗んで警察に逮捕されたエグジーであったが、ハリー・ハート(コリン・ファース)によって釈放される。ハリーはアーサー(マイケル・ケイン)率いる私立諜報機関キングスマンの一員で、かつで同僚だったエグジーの実父に命を救われていた。キングスマンは新たなメンバーを探しており、エグジーはハリーの推薦で候補生としてマーリン(マーク・ストロング)の行うテストに挑戦する。
一方、キングスマンはアーノルド教授(マーク・ハミル)誘拐事件から、IT企業社長で大富豪のリッチモンド・ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)による大規模な陰謀の情報を掴むが、ヴァレンタインに近付く者は秘書のガゼル(ソフィア・ブテラ)に殺害されるのだった、といったあらすじです。
ヴォーンが「
キック・アス」と同じく
マーク・ミラーの漫画を実写映画化した作品です。その「
キック・アス」はスーパーヒーローのパロディ的映画でしたが、本作の対象はスパイ映画です。
可笑しなパロディと過激なバイオレンスの同居、という作りは同じですが、単にパロディに終わった「キック・アス」と違って、本作はパロディを超えた新たなスパイ映画の誕生といいたい魅力があります。
キングスマンの本拠地は表向きは紳士服店で、メンバーは諜報員としての能力と共に紳士であることを求められるという設定は、パロディでありながらもカッコイイのです。
その格好良さは、何といっても英国紳士然としたファースとケインの存在のお陰です。エガートンも最後には頑張って紳士風に振る舞ってはいますがコスプレの域は出ず、やはりファースとケインの為の映画といえるでしょう。
残酷な表現とエッチなネタが織り込まれており(R15です)、嫌悪感を抱く人も少なくないと思いますが、耐えられる人には楽しいエンタテインメント作品だと思います。