ロバート・クローズ監督の映画「
燃えよドラゴン」を観ました。
公開当時(1973年)の香港が舞台。
国際情報局は、南シナ海に浮かぶ要塞島で武術道場を開くハン(シー・キエン)が犯罪組織を率いていると睨んでおり、諜報員を島に送り込んでいたが、諜報員達は皆消息不明と成り、ハンの犯罪の証拠を掴めずにいた。ハンが世界各地から武術家を島に招待し武術トーナメントを開く事を知った情報局のブレイスウェイト(ジェフリー・ウィークス)は、少林寺のリー(ブルース・リー)に諜報員としてトーナメントに参加するよう依頼する。リーは、妹のスー・リン(アンジェラ・マオ)が自殺したのは、オハラ(ボブ・ウォール)をはじめとするハンの弟子達に追い詰められた為と知り、情報局の依頼を受ける。
島への道中リーは米国からのトーナメント参加者である、ローパー(ジョン・サクソン)やウィリアムズ(ジム・ケリー)と親しく成る。島へ到着しハンの歓待を受けたリーは、潜入していた諜報員のメイ・リン(ベティ・チュン)と合流し、昼間はトーナメントに参加しながら、夜は密かに犯罪の証拠を探る、といったあらすじです。
言わずと知れたリーの代表作(実質クローズとの共同監督で、脚本もリーが大幅に変更した模様)ですが、公開した時にはリーは既に夭折していました。
リーにとって初主演のハリウッド映画(ハリウッド側としてはサクソン主演で作っているつもりだったそうですが、リーによって改変されたらしです)という事で、ベスト・オブ・ブルース・リーといったリーの魅力を詰め込んだ作品に成っています。
という訳で、リーの格好良さ、強さを堪能する為の映画です。
本作には本物の格闘家も出演しているのですが、そんな中にあっても、映像から伝わって来るリーの強さが際立っています。それは、強さを演出されているからでは無く、ただ映っているだけでも強さが分かるのです。ライオンやサメを見て、その強さを感じるのと同様に、本能が強さを感じているのだと思います。
余りの強さに、ラスボス戦も、か弱い老人をいたぶっている様にしか見えません(笑)でもシーも少林寺拳法の達人だったらしいです。
個人的にはリーに負けないくらいケリーも格好良いと思います。肉体美だけで無く、あのアフロヘアーともみあげが最高です。
ケリーも本物の空手家であり、動きも本物の鋭さがあります。本作で残念なのは、このケリーとリーの試合が無い事ですかね。
とにかく、ラロ・シフリンの音楽も最高な、男の子なら一度は必ず観るべき(女性の裸も出てきますぞ)、一度観れば何度も観る(ジャッキー・チェンやユン・ピョウを探しながら観るのも一興)事に成るであろうアクション映画の金字塔です。