セス・マクファーレン監督の映画「
テッド」を観ました。
1985年、米国マサチューセッツ州ボストン郊外に暮らす8歳の少年ジョン・ベネット(ブレトン・マンリー)は内向的で友達が居らず、クリスマスに貰った大きなテディベアをテッドと名付け、テッドに命が宿り自分の友人と成るよう星に願う。翌朝、命を宿したテッド(声:ゼーン・コワンズ)は自由に動き話せる様に成っていた。ジョンとテッドは親友と成り、メディアで紹介されたテッドの存在は世間に知れ渡る。
2012年、35歳と成ったジョン(マーク・ウォールバーグ)は、恋人のロリー・コリンズ(ミラ・キュニス)とテッド(声:マクファーレン)の3人で暮らしながらレンタカー店で働いていた。レンタカー店の店長トーマス(マット・ウォルシュ)は昇進が決まっており、昇進後の後任にジョンを考えていたが、ジョンは消極的だった。
ロリーは広告会社で働き、ジョンの存在も公にしていたが、上司のレックス(ジョエル・マクヘイル)に言い寄られて困っていた。またロリーはジョンとの結婚を考えていたが、ジョンが踏み切れないのはテッドのせいだと思う様に成っていた。ジョンとロリーが交際4年目記念のディナーから帰宅すると、テッドは売春婦達を集めて騒いでおり、ロリーの怒りは頂点に達し、ジョンはテッドと離れざるを得なく成る。
ジョンとロリーの家を出て1人暮らしを始めたテッドは、フランク(ビル・スミトロヴィッチ)が経営するスーパーの店員に採用され、レジ係のタミ・リン(ジェシカ・バース)と親密に成る。一方、テッドに子供の頃から憧れていたドニー(ジョヴァンニ・リビシ)は、息子のロバート(エイディン・ミンクス)の為にテッドを手に入れようと画策していた、といったあらすじです。
生きている熊のぬいぐるみと、その自堕落な持ち主が主人公、という設定からしてバカバカしいですが、実際の内容もバカ丸出しです、おバカ万歳!
何がバカって、主人公2人(1個と1人が正しいのでしょうな)の精神の成長が中学生で止まった様なキャラクターが最高です。実際、男って、自分に照らし合わせてみれば、真の中身はテッドとジョンの様なものです(違法行為をやるかは別にして)。
という訳で、男なら自虐的に笑えること間違いなしのコメディです。
注意しなくてはいけないのは、ぬいぐるみが主人公だからといって、子供向けでは全く無い(R15です)という事です。
エロと薬物にまみれた内容なので、それらを笑い飛ばすだけの精神的成熟が必要とされます(笑)
エロでは素朴な疑問ですが、テッドはその性欲をどう解消しているのでしょう(性器は無いみたいですし)?相手を満足させると解消されるのでしょうか?解消される事のない性欲を抱え続けているのでしょうか?
真剣に考えるのがバカらしく成る映画ですが、そんな映画のナレーションをパトリック・スチュワートが担当しているのですから、これがまた最高です。すっごいバカバカしい事を、あのピカード艦長(最近の人にはプロフェッサーXですかね)が喋っているのですから、笑わずにはいられません。
最初から最後まで、バカとしかいいようの無い映画ですが、ジョンとテッドの絆には感動しちゃったりもする大人の映画です。